旅行に行きたいけれど、体力が心配・・
健康面で不安がある・・
このような悩みを抱えていませんか。
年齢を重ねると、旅行への憧れと現実のギャップに悩む方は多くいます。実際に旅行業界で、当たり前の準備を忘れてしまい、大変な思いをされる方々をたくさん見てきました。
でも、心配はいりません。ちょっとした工夫と準備さえあれば、国内旅行を安心して楽しむことができます。
この記事では、旅行業界のプロがシニア向けの国内旅行の準備から旅行プランの選び方、おすすめの旅行会社まで詳しく解説します。
- 体力に合わせた旅行プランの選び方がわかる
- 旅行中のトラブルを防ぐ注意点を学べる
- シニア向けサービスが充実した旅行会社を知れる
- 家族も安心できる旅行計画の作り方を習得できる
安全で思い出深い旅行を実現するために、ぜひ最後まで読んでみてください。
シニア向け旅行プランを選ぶ際のポイント
シニアの旅行では、体力や健康面を考慮したプラン選びが重要です。適切な準備をすることで、安全で快適な旅行を実現できます。
旅行プラン選びで押さえておきたいポイントは3つあります。これらのコツを活用すれば、ご自身の状況に最適なプランを見つけることができるでしょう。
体力・健康状態に合わせたプラン選び
旅行期間を体力に合わせて調整する
旅行を成功させる最大のポイントは、ご自身の体力に合わせた無理のないプラン作りです。
体力に不安がある方は1泊〜2泊など短期間にし、観光地は移動距離を考慮してホテル近郊で選ぶのが良いでしょう。また、体力に不安があっても時間に余裕がある方は4泊5日でゆっくり過ごすプランもおすすめです。長期滞在なら1日の観光スポットを1〜2カ所に絞り、午後は宿でのんびり過ごすといった余裕のあるスケジュールが組めます。
移動手段を体調に応じて選択する
移動のしやすさは旅の快適さを左右します。長時間のバス移動が疲れる方は新幹線や飛行機を利用すると良いでしょう。反対に乗り物酔いしやすい方には、休憩を取りながら進めるマイカーやレンタカーが安心です。
バリアフリー設備を事前に確認する
安心して旅行を楽しむには、宿泊先や観光地のバリアフリー対応を事前に確認しておくことが重要です。エレベーターやスロープの有無、車椅子対応トイレなどをチェックすることで、当日の不安を減らせます。設備が整った場所を選ぶことで、安心して観光や滞在を楽しむことができます。
同行者・サポート体制の確認
家族・友人との同行を検討する
一人旅は自由で楽しいものですが、不安を感じる方も少なくありません。家族や友人と一緒なら、体調が悪くなったときや荷物が重いときも助けてもらえる安心感があります。特にシニア旅行では、身近な人のサポートがあることで不安が減り、より楽しく快適に旅を楽しむことができます。
旅行保険に必ず加入する
旅行中は予想外の病気やけがが起こる可能性があります。そのような万が一に備えて、旅行保険への加入は必須です。国内旅行だと加入しない方も多いですが、入っておくと安心です。特に、持病がある方や長期間の旅行を計画している方は、治療費や救急搬送をカバーできる保険に加入しておくことをおすすめします。
保険に入っておけば、体調不良や事故の際にも大きな出費を避けられ、落ち着いて行動できます。
添乗員付きツアーを選ぶ
最近では、添乗員が同行する少人数制のツアーや、看護師資格を持つスタッフが参加者をサポートする旅行プランも増えています。添乗員は道案内や宿泊施設での手続き、緊急時の対応まで幅広く助けてくれる存在です。さらに医療知識を持つスタッフがいれば、体調に不安がある方でも安心して参加できます。サポート体制が整ったツアーを選ぶことで、負担を減らしつつ旅行の魅力を存分に味わえるのが大きな利点です。
旅行中の注意点
「旅行先で体調を崩したらどうしよう?」「道に迷ってしまったら・・」
このような心配事は事前の準備で解決できます。
旅行中に注意すべきポイントは大きく2つです。健康管理と、万が一のトラブル対応です。これらを押さえておけば、安心して旅行を楽しめるでしょう。
健康管理に配慮した行動を心がける
旅行中は普段と環境が変わるため、体調管理がより重要になります。
水分補給と休憩
観光を楽しむ際は、こまめな水分補給と休憩が欠かせません。特に夏場は1時間に1回は水分をとり、熱中症を防ぐことが大切です。また、歩くときは30分を目安に5分程度休憩を入れると疲れを軽減できます。公園のベンチや観光地の休憩所を見つけたら、ためらわずに利用するようにしましょう。
体に負担をかけない工夫が、旅行を長く楽しむ秘訣です。
薬の管理
旅行には、普段服用している薬を忘れずに持参しましょう。目安として必要量の1.5倍を準備しておくと安心です。万が一薬を紛失した場合でも、薬の名前や処方医の連絡先を控えておけば、現地で代わりを入手できる可能性があります。
また、旅先で病院に行くことになった場合に服用している薬を聞かれることもあります。
服用している薬は必ず多めに持参し、薬名を控えておくことが大切です。
食事と睡眠
旅行中はつい不規則になりがちですが、食事はできるだけ決まった時間にとり、夜更かしは控えることが大切です。当たり前のことのように感じますが、旅先で体調を崩す原因の多くは、睡眠です。慣れない土地では体に余計な負担がかかるため、体調に違和感を覚えたら無理をせず宿で休むようにしましょう。
十分な睡眠を確保し、翌日に備えることで、旅を快適に続けられます。
トラブル発生時の対応
旅行中には道に迷う、体調を崩す、持ち物を紛失するなど、予期せぬトラブルが起こることがあります。こうした事態も、事前に備えておけば慌てずに対応できます。
小さな準備が大きな安心につながりますので、覚えておきましょう。
体調不良の場合
旅先で体調が悪くなったら、宿泊先のフロントにすぐ相談しましょう。多くの場合、近くの病院を紹介してくれます。さらに、旅行保険に加入していれば、24時間対応の健康相談ダイヤルが利用できる場合もあります。慣れない土地での体調不良は不安ですが、こうしたサポートを活用すれば安心です。事前に保険内容を確認しておくと、より落ち着いて行動できます。
忘れ物・紛失の場合
財布や貴重品を紛失した場合は、まず警察に届け出ることが大切です。その後、クレジットカード会社へ連絡し利用停止を依頼しましょう。加えて、家族の連絡先を複数の場所に分けて保管しておくと、緊急時にも安心です。旅行先では焦りがちですが、冷静に行動することで被害を最小限に抑えられます。
携帯電話が使えなくなった場合の備え
スマートフォンの電池切れや故障は突然起こるものです。そのため、家族の電話番号や旅行保険会社の緊急連絡先、宿泊先の電話番号を紙に書いて財布に入れておきましょう。公衆電話の場所を事前に確認しておけば、電波が届かない場所でも安心です。紙のメモは小さな備えですが、大きな安心につながります。
道に迷った場合
観光地で道に迷ったら、闇雲に歩くのは絶対にNGです。まずは近くの駅員や店員に声をかけ、同行者や宿泊施設に連絡をとりましょう。その際、宿泊施設の住所や電話番号を紙に書いて持参しておくと安心です。スマートフォンに頼りきらず、紙のメモを用意しておくことが大切です。
・薬局が夜間営業していない(持病薬の紛失時)
・地方のATMが少なく現金が引き出せない
・予約した施設が臨時休業している
・エレベーターが故障し階段しか使えない
・食事制限に対応できる飲食店が見つからない
・急な雨で雨具がなく移動困難になる
・新しい靴で靴擦れを起こし歩けなくなる
→これらの対策として、現金は多めに用意し、雨具や絆創膏などの応急用品を常備しておくことをおすすめします。
シニアにおすすめの旅行ツアー・旅行会社
高齢者向けのツアーや旅行会社を選ぶ際には、サポート体制やバリアフリー対応の充実度などが重要なポイントとなります。 ここでは、いくつかの旅行会社を例に、高齢者にとってどのようなメリットがあるのかを説明します。 ただし、これらの情報はあくまで例であり、最新の情報は各旅行会社の公式ウェブサイト等でご確認ください。
クラブツーリズム「大人のゆるり旅」
クラブツーリズムが提供する「大人のゆらり旅」は、75歳以上の方も安心して参加できるシニア向けツアーです。
ゆったりとした行程に加え、添乗員が同行してサポートしてくれるため、旅行中も不安を感じにくいのが特徴です。介護や医療のサポート体制が整っているプランもあり、体調に不安がある方にもおすすめです。
例えば「温泉で癒やされる湯ったり旅」や「歴史ある街並みを巡る観光列車の旅」など、少人数で無理なく楽しめる多彩なコースが用意されています。

JTB「おからだ想いのゆとりある旅」
JTBが提案する「おからだ想いのゆとりある旅」は、シニア世代や体力に不安を感じる方に配慮した特別なツアーです。添乗員が同行し、無理のない日程やゆったりした移動を組み込んでいるため、安心して参加できます。
例えば「温泉地でのんびり過ごす旅」や「観光列車で楽しむ名所めぐり」など、少人数で落ち着いた雰囲気の中、無理なく観光を楽しめるのが大きなメリットです。友人や家族とのんびり思い出を作りたい方にもぴったりです。
阪急交通社「長期滞在の旅」
阪急交通社の「長期滞在の旅」は、同じ地域にゆっくり滞在しながら観光を楽しめるプランで、シニア世代に人気があります。添乗員が同行するため安心感があり、移動回数を減らした行程で体への負担も少なく済むのが大きな魅力です。さらに、少人数制のツアーも多く、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと旅を満喫できます。荷物の移動が少ないため体力に不安のある方でも参加しやすく、安心して快適に旅行を楽しめるのが特長です。

おすすめの旅行プラン例
高齢者の方でも楽しめる旅行プランの例をいくつかご紹介します。 それぞれのプランのメリットを理解し、ご自身の体力や好みに合わせて選んでみてください。
温泉地でのんびり過ごすプラン
行くならここがおすすめ:箱根・熱海・草津
箱根では、宿泊施設から徒歩圏内に複数の温泉施設があります。朝は温泉でリフレッシュし、昼間は客室でゆっくり過ごす。夕方に再び温泉を楽しみ、夜は地元の食材を使った料理を味わう。このようなゆったりとしたスケジュールが可能です。草津温泉では、湯畑周辺の平坦な散策路を歩きながら、温泉街の風情を楽しめます。
歴史的な街を散策するプラン
行くならここがおすすめ:京都・奈良・鎌倉
京都の清水寺周辺は、緩やかな坂道で比較的歩きやすいコースです。途中には休憩できる茶屋や土産店が点在しており、無理なく観光を楽しめます。
奈良公園では、平坦な遊歩道を歩きながら鹿と触れ合い、東大寺まで向かうことができます。各所にベンチが設置されているため、疲れを感じたらすぐに休憩できます。
自然豊かな場所でのんびり過ごすプラン
行くならここがおすすめ:軽井沢・河口湖・日光
軽井沢の雲場池は、駐車場から徒歩5分程度の平坦な道でアクセスできます。池のほとりのベンチに座りながら、四季折々の美しい景色と野鳥の鳴き声を楽しめます。
河口湖周辺では、湖畔の遊歩道をゆっくり歩きながら富士山の絶景を堪能できます。道の駅では地元の特産品も購入できます。
まとめ
シニアの方でも安心して楽しめる旅行プラン選びには、体力や健康状態、予算、同行者などを考慮することが大切です。この記事で紹介したポイントを参考に、ご自身やご家族にぴったりのプランを見つけて、安全で思い出に残る旅行を計画してください。
旅行の準備から、旅行中の注意点、そしておすすめ旅行会社までしっかり確認し、充実した旅を楽しみましょう!